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中小企業金融円滑化法は今もなお生きている

企業法務

2014/02

大武英司

こんにちは。先月からコラムの発信を開始し、今月は2回目となります。
今回のテーマは、中小企業金融円滑化法期限切れ後の金融支援事情についてです。

円滑化法はもはや期限切れとなっており、来月末で丸1年を迎えるにもかかわらず、「今更、円滑化法の何を語るのか」という疑問を持たれる方も多いかと思います。しかし、昨年末の日本経済新聞にも記事がありましたが、円滑化法終了後も金融機関による返済猶予が続いております。同記事によりますと、期限切れ直後から、金融庁の幹部らによって中小企業の経営者に対して「貸し渋りがあれば、金融庁に言ってほしい」との呼びかけすらあったとのことです。

金融庁は、円滑化法期限到来後、次のような方策をとっております。

第1に、金融機関に貸与実施状況の自主的な開示を要請したり、「検査マニュアル」及び「監督指針」に「貸与条件の変更等や円滑な資金供給に努めること」などと定めた上で検査・監督を行うことで、円滑な資金供給の確保が図られております。
第2に、地域経済活性化支援機構の設立や、信用保証協会等による全国各地のネットワークの構築等、中小企業に対する一層の経営支援に向けた取組みがなされております。
第3に、各財務局・財務事務所に中小企業等円滑化相談窓口を設置し、個々の中小企業の個別の苦情相談に対応しております。

これらの金融庁の動きは、「円滑化法の事実上の延長」と評価できると思われます。当初、円滑化法が期限切れとなった後は倒産案件が急増するというのが世間の大方の見方でした。しかしながら、実際は倒産案件の急増はおろか、円滑化法期限切れ前の水準とほぼ変化がないのが現状です。円滑化法の影響は目に見える形で生きております。

かつての和議法が民事再生法にとって変わってから15年が経とうとしておりますが、その頃は事業再生をしようとする中小企業も法的再生という途を選択することが比較的多かったと記憶しております。しかしながら、法的再生は多額の費用もさることながら、手続に時間を要する点で使い勝手が悪いという側面が否めません。これに対し、私的整理は債権者の協力が必須とはなるものの、法的整理よりは迅速かつ柔軟な対応が可能となる点で法的手続にはないメリットがあります。加えて、金融庁による上記の取組みも相まって、私的整理の余地そのものが広がっている現実を見逃すことはできません。

以上の点につきましては、3月に開催予定の当事務所セミナーにおきましても、詳細に説明させて頂きます。

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