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不正競争防止法の改訂

企業法務

2015/06

森田博貴

今月は、不正競争防止法の改訂情報をお伝えします。

1.不正競争防止法の改訂
本年3月13日、不正競争防止法の改正法案が閣議決定され、今通常国会に提出されております。
この法改正の趣旨は、東芝や新日鐵住金から韓国企業への技術流出、ベネッセの顧客情報流出など、昨今の相次ぐ営業秘密漏えい事例に対し、特に刑事罰による抑止力を向上させ、営業秘密の保護の強化を図ろうとするものです。

具体的には、営業秘密侵害者に対する罰金上限額を向上させ(1000万円から2000万円、企業の場合3億円から10億円に変更)、また、盗んだ営業秘密によって取得した財産の没収が規定されることで、いわゆる「やり得」が許されなくなります。

2.営業秘密管理指針の改訂
「営業秘密管理指針」とは法律ではなく、不正競争防止法上の犯罪成立要件である「秘密管理性」(盗まれた情報が営業秘密として管理されていたものであること)の経済産業省による解釈指針です。

本年1月、この指針が全面的に改訂(※1)されました。
概要を申し上げると、この改訂で、営業秘密侵害罪がより成立しやすい方向に舵が切られております。

具体的には、旧指針では、上記「秘密管理性」が認められるには2つの厳しい要件を満たす必要がありましたが、この度の改定でこれが緩和されております。すなわち、新指針では、企業が「秘密管理措置」(従業員が会社の重要な秘密情報と認識できるような措置)さえとっておけば「秘密管理性」が認められるものとされました。

3.企業が取るべき今後の対策
以上のように、国は、刑事手続を利用した営業秘密の保護強化を図っております。また、刑事手続の利点として強制捜査による証拠収集機能が挙げられますが、この収集証拠は、損害賠償請求等その後の民事手続に活用することも考えられます。

このように、企業の秘密防衛上、まずもって、適正に刑事手続を利用できるよう対処することが大事です。そして、そのためにも上記「営業秘密管理指針」に従った対応を取っておくことが重要となります(「秘密管理措置」がとられていない場合、捜査機関は刑事告訴を受理しないといわれています)。

具体的には、紙媒体であればファイル上にマル秘等と記載を行い、電子情報であればファイル名やフォルダ名にマル秘と記載した上、ファイルの保管場所を他のファイルと区別された場所に保管することで、アクセス者から見て当該情報が秘密情報であることが分かるようにしておきましょう。

※1 営業秘密管理指針を全部改訂 - 経済産業省 http://www.meti.go.jp/policy/economy/chizai/chiteki/pdf/20150128hontai.pdf
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