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親事業者から下請事業者への返品の禁止

企業法務

2015/07

大武英司

数回にわたり、マイナンバー法に関するコラムを連載しておりましたが、今回から4月号の続きとして下請法コラムを再開致します。

前回までの下請法コラムの内容を整理しますと、①下請法の目的が親事業者による絶対的・優越的地位の濫用により、下請事業者がその損失を押し付けられることから、法により下請事業者を保護しようとする点にあること、②親事業者による「下請いじめ」と評価し得る行為を禁止行為として列挙した上で、これに違反する場合には公正取引委員会による勧告や罰則を課していることを説明させて頂きました。

これまで、親事業者の禁止行為として、①受領拒否、②下請代金の支払遅延、③下請代金の減額禁止について触れてきましたが、今回は「親事業者による返品の禁止」について触れます。

下請法第4条1項4号では、親事業者の禁止行為の1つとして「下請事業者の責に帰すべき理由がないのに、下請事業者の給付を受領した後、下請事業者にその給付に係る物を引き取らせること」が挙げられております。 親事業者の委託によって下請事業者が製造する製品や作成する情報成果物等を、他社との契約等の製品として転用することは極めて困難です。それにもかかわらず、容易に返品が認められれば、下請事業者はその対価を得られず著しい不利益を被るため、これを防止するために定められた規定です。受領拒否が禁止されているのと同じ理由に基づくものです。

親事業者による返品が認められるのは、「下請事業者の責に帰すべき理由」がある場合です。ここにいう「下請事業者の責に帰すべき理由」とは、①下請事業者の給付の内容が委託内容と異なる場合と、②下請事業者の給付に瑕疵がある場合に限られます。しかも、これらにあたる場合は極めて厳格に解されていますので、返品はほとんど認められていないと言っても過言ではありません。 また、下請事業者が仮に納期に遅れた場合であっても、親事業者が納期遅れを承知の上で受領した場合には、親事業者が下請事業者の責任を免除したと考えられ、納期遅れを理由とする返品すら禁止される行為となります。

なお、下請法に違反して親事業者が返品を行った場合、返品分について代金が未払いであれば、下請事業者は、親事業者に対して、代金の支払請求をすることができます。

ところで、当事務所では11月26日に、建設業界における法律上の諸問題をテーマとするセミナーを開催する予定であります。 これは、去る4月22日に下請法セミナーを開催させて頂いた際に、建設業界における元請・下請関係の法的問題についても扱ってほしいとの貴重なご意見を頂戴したためです。
また、当事務所に対するご相談内容の中でも、建設業界における法的紛争に関するご相談が非常に多くなっている現状を受けての開催でもあります。
ご興味がありましたら、是非11月実施予定のセミナーにご参加ください!

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