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民法改正(6) -保証(3)-

企業法務

2015/09

森田博貴

今月は、民法改正のうち「保証」に関する第3弾で、特に「保証契約の締結時における主債務者の情報提供義務」を取り上げます。

1.主債務者の情報提供義務
保証人というのは、通常、主債務者から委託、すなわち「保証人になってくれ」との依頼を受けて初めてなります。そして、「絶対に迷惑をかけない」等の主債務者の甘い言葉を信じて保証人になったところ、後々、莫大な金銭請求がなされ生活に困窮するという事例がまま見られます。

こうした現状を踏まえ、改正民法は、保証人保護のため、主債務者が保証委託(第三者に「保証人になってくれ」と頼むこと)を行う場合、保証人に対して次の事項を説明しなければならないと定めました。 ①主債務者の財産及び収支の状況、 ②主たる債務以外に負担している債務の有無並びにその額と弁済状況、 ③主たる債務の担保として提供し、又は提供しようとしているものの有無及びその内容の3つです。

2.情報提供義務の要件
もっとも、この説明義務は、全ての保証契約で課されるわけではありません。これが課されるのは、(ア)主債務が事業目的で負担したものであること、(イ)保証委託がされること、(ウ)保証人が個人であること(法人でないこと)の3要件全てに当てはまる場合のみです。
(ア)の要件が課されるのは、一般に事業目的の債務は多額にのぼりがちだからです。(イ)は、委託を受けない場合の保証人、すなわち主債務者の意思と無関係に保証人になる者(実際には稀です)は自ら進んで保証人になる以上特別な保護を要せず、(ウ)も、個人の生活と切り離された法人財産については要保護性が乏しいとの理由によります。

3.主債務者が義務を怠った場合の効果
では、主債務者が上記説明義務を怠った場合、保証人はどのような手を打てるでしょうか。

残念ながら、上記説明義務違反があったからといってただちに当該保証債務を免れることはできません。次の要件を全て満たす場合にはじめて、当該保証契約を事後的に取消して保証債務の弁済を免れます。その要件とは、(a)主債務者の説明義務違反、(b)(a)によって保証人が上記①~③の事項について誤認したこと(誤認の存在、説明義務違反と誤認の因果関係)、(c)(a)及び(b)につき債権者が知り又は知ることができたことの3つです。

なお、(c)の要件が求められるのは、自らの与り知らない事情により債権者が担保(保証)を失うことは債権者の利益に鑑みて正当化できないからです。

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