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遺産分割の諸問題(3) -不動産の評価と分割方法-

家事

2016/03

茂木佑介

遺産分割の際に皆さんが一番苦労されるのが不動産です。現金や預貯金だけであれば、各相続人の相続分に応じて分割するのはそれ程難しいことではありませんが、不動産を単純に相続分に応じて分割することは容易ではありません。今回は、遺産分割において不動産が分割の対象となる際にしばしば問題になる点について解説をさせて頂きます。

まず、不動産を分割するにあたっては、当該不動産の金額をいくらと評価するかが問題となります。現金や預貯金と異なり、不動産は、評価する時期や方法によって金額が大きく異なる場合があります。

不動産の評価方法については、通常、当事者間において形成された合意に基づいて評価することが一般的です(なお、合意が形成されない場合は、最終的に裁判所を通じて正式に不動産鑑定を行います)。もっとも、不動産評価の資料には、①固定資産評価額、②相続税評価額(路線価方式、比準方式)、③公示地価、④基準値標準価格などがあり、必ずしも一つの資料に基づいて判断されるものではありません。各資料によって特徴が異なっており(例えば、一般的に固定資産評価額は公示地価の約7割、路線価は公示地価の約8割などと言われています)、当該当事者の立場や、当該不動産の状況に応じて、提出すべき資料については厳密に検討する必要があります。

以上の経緯を踏まえて不動産の評価額が定まったとしても、次に当該不動産をどのように分割するかが問題となります。遺産分割の方法には、①個々の物を各相続人に取得させる「現物分割」、②ある相続人にその相続分を超える遺産を現物で取得させ、代わりにその相続人に、相続分に満たない遺産しか取得しなかった相続人に対する債務を負担させる「代償分割」、③遺産を売却してその売却代金を分割する「換価分割」、④遺産の全部又は一部を、具体的相続分に応じた共有によって取得する「共有分割」の4種類があります。

不動産の場合、相続分に応じて①現物分割ができることは困難である為(相続人の取得する遺産の価額とその具体的相続分とで過不足が生じる為)、②代償分割の方法によることが多いです。もっとも、代償分割をするには、債務負担を命じられる相続人に資力のあることが要件となる為(大阪高決平成3年11月14日・家月44巻7号77頁)、資力に問題がある場合はこの方法を取ることが出来ません。その際は、③換価分割の方法(任意売却又は競売)によりますが、土地の状況(田畑、山林等)によっては売却が極めて困難なケースもございます。以上①乃至③の分割方法を検討した結果、それでも分割が困難な場合は、やむを得ず④共有分割の方法によりますが、同分割方法は、後に共有物分割の手続が行われたり、多重相続により持分権者が増加し、解決が困難になるというリスクがあります。

いずれにしても、不動産の分割においては、評価方法や分割方法の点で非常に専門的な判断を必要とします。後悔のない分割を行う為にも、不動産の分割を伴う遺産相続でお悩みの方は、遺産分割案件を多数取り扱っている当事務所にご相談ください。

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