労働法コラム第9回「マタニティーハラスメント事件 ~広島中央保健生協事件~」 | 鹿児島 弁護士|弁護士法人グレイス 鹿児島県弁護士会所属

鹿児島弁護士会所属 | 弁護士法人グレイス 鹿児島を中心とする顧問先300社以上の信頼と実績

弁護士法人グレイス

経営者のためのメールマガジン

close

法律に関する様々な
トピックを弁護士が解説

無料で読めるメルマガ登録はこちら

メールアドレスを入力→
登録ボタンをクリック
(10秒程お待ちください)

  • HOME
  • 弁護士コラム
  • 2017年
  • 労働法コラム第9回「マタニティーハラスメント事件 ~広島中央保健生協事件~」

弁護士コラム

労働法コラム第9回

マタニティーハラスメント事件 ~広島中央保健生協事件~

労働法

2017/02

弁護士:戸田晃輔

マタニティーハラスメント事件 ~広島中央保健生協事件~

1. はじめに

前回のコラムでは、いわゆるマタニティーハラスメントの防止措置に関して改正された法律の概要をご紹介いたしました。

今回のコラムでは、男女雇用均等法9条3項で禁止している妊娠等を理由とする「不利益な取扱い」が実際に問題となった最高裁判決(最判平成26年10月23日民集68巻8号1270頁)をご紹介いたします。

2. 判例の内容

副主任の職位にあった被用者が、労働基準法65条3項に基づく妊娠中の軽易な業務への転換に際して副主任を外され、育児休業の終了後も副主任に任ぜられなかったという事案において、最高裁は、①原則として、妊娠中の軽易作業への転換を契機に降格させるのは違法であるとし、②例外的に、問題となっている労働者が自由な意思に基づいて降格を承知したものと認めるに足りる合理的な理由が客観的に存在する場合又は③降格の業務上の必要性がある場合で、その業務上の必要性の内容や程度、当該被用者における業務上の負担の軽減の内容や程度を基礎づける事情を考慮のうえ、雇用の分野における男女の均等な機会及び待遇の確保等に関する法律9条3項の趣旨及び目的に実質的に反しないと認められる特段の事情の存在を認める場合には、適法と判断しました。

3. 判例のポイント

同判例のポイントは、まず、副主任からの降格は原則として違法としているところです。そのため、軽易な業務だからといってすぐに降格をすると違法と判断される可能性があります。そのため、降格を検討するにあたっては、例外的に適法となる2点について検討する必要があり、使用者としては不利益な取扱いについて合理的な理由がつくかを検討しなければなりません。

なお、厚生労働省は、この判例を受け、通達(平成27年1月23日雇児発0123第1号)において、男女雇用機会均等法9条3項と育児・介護休業法10条の「不利益な取扱い」の解釈一般についてこの判例の考えを取り入れています。そのため、今回の軽易な業務への転換にかかる降格だけでなく妊娠や育児介護を理由にした不利益な取扱い(降格、減給等)一般についても、この考え方をもとにその有効性を判断することになります。

その他の関連するコラムはこちら

労務問題・労働法コラム 労務問題・労働法コラム
2018/05
労務問題

職員の採用と労働法

2018/04
労務問題

無期転換制度と雇止め

2018/03
労務問題

問題社員に対する対処法

2018/02
労務問題

有期雇用に関する基礎知識 ~不合理な労働条件の禁止~

2017/12
労務問題

有期雇用に関する基礎知識について ~契約期間及び契約の終了にかかる規制~

2017/10
労務問題

固定残業代制度が有効となるためには?

2017/09
労働法

有期雇用の無期転換申込権について

2017/08
労務問題

就業規則を知って活用する

2017/06
労働法

第13回 均等法及び育介法の防止措置について④~事情聴取後の対応~

2017/05
労働法

第12回 均等法及び育介法の防止措置について③~相談への対応方法~

2017/04
労働法

第11回 均等法及び育介法の防止措置について②~相談体制の整備について~

2017/03
労働法

第10回 均等法及び育介法の防止措置について①

2017/02
労働法

第09回 マタニティーハラスメント事件 ~広島中央保健生協事件~

2016/12
労働法

第08回 均等法と育介法の改正内容の概要

2016/10
労働法

第07回 ハラスメント問題について

2016/09
労働法

第06回 賃金(2)ー賃金から控除することができる費用って何?ー

2016/08
労働法

第05回 賃金(1)ー労働法が適用される「労働者」とはどんな従業員のこと?ー

2016/07
労働法

第04回 解雇(4)ー解雇をするために必要な手続って?ー

2016/06
労働法

第03回 解雇(3)ー従業員の私生活上の非行を理由に解雇はできるのか?ー

2016/05
労働法

第02回 解雇(2)ー従業員の職務懈怠があれば解雇は有効?ー

2016/04
労働法

第01回 解雇(1)ー解雇が無効となると、使用者側にはこんなリスクが!ー

弁護士コラム カテゴリー一覧

  • 労務問題・労働法コラム
  • 知的財産権コラム
  • 法改正コラム
  • 下請法コラム
  • 個人情報コラム
  • その他のコラム
■HOME ■事務所紹介 ■弁護士紹介 ■弁護士費用 ■アクセスマップ
契約書の相談 債権回収の相談 消費者問題の相談 労務問題の相談
労使紛争の相談 不動産問題の相談 再生・倒産の相談 会社法の相談
顧問弁護士の相談 債務整理の相談 離婚の相談 交通事故の相談
弁護士法人グレイス

弁護士法人
グレイス

〈鹿児島事務所〉
鹿児島県鹿児島市金生町1-1
ラウンドクロス鹿児島6階

Accessmap

〈鹿児島事務所〉鹿児島県鹿児島市金生町1-1 ラウンドクロス鹿児島6階

Area

鹿児島県
全域

弁護士法人グレイス
債務整理相談サイト
交通事故相談サイト
離婚問題相談サイト
相続トラブル相談サイト
高次脳機能障害相談サイト
技能実習制度相談サイト

鹿児島の弁護士による中小企業法律相談
© Copyright 2017 弁護士法人グレイス 
All Rights Reserved.

鹿児島弁護士会所属 弁護士法人グレイス
〒892-0828 鹿児島県鹿児島市金生町1-1
ラウンドクロス鹿児島6F(鹿児島事務所)
TEL:099-822-0764 FAX:099-822-0765