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成年後見制度の概要

成年後見

2017/02

碓井晶子

1.はじめに
今月号より、最近話題になっている成年後見の分野について、連載で執筆させていただきます。成年後見は誰にとっても自分の問題になり得るものですので、少しでも皆様に関心を持っていただいて、また理解の一助となることができればと考えております。
今回は初回ですので、成年後見がどういった制度なのか、制度の変遷と制度の大枠についてご説明させていただきます。

2.成年後見制度の変遷
今までの民法では、成年後見制度に該当するものとして、「禁治産・準禁治産制度」がありました。この禁治産・準禁治産制度は、判断能力が不十分な人の個々の状況に合わせることが難しいばかりか、戸籍に記載されること、手続きに時間や費用がかかる等の問題点が指摘され、近年はあまり利用されることはありませんでした。
しかし、高齢化社会になっていく中で、判断能力が不十分になった高齢者の財産を悪徳商法や他の犯罪行為から守ることや、介護保険制度をはじめとする福祉サービスが措置から契約に基づく利用へと移行し、契約に必要な判断能力に欠ける人への支援が必要になったこと、障害者福祉の充実といった観点等から、実情に即した利用しやすい制度が必要になりました。そこで、2000(平成12)年4月から現在の成年後見制度が施行されることになりました。

3.成年後見制度とは
そもそも、成年後見制度は、精神上の障害により判断能力が不十分な成年者を保護するための制度です。そして、現在の成年後見制度は、これまでの「禁治産・準禁治産制度」と比較して、後述するように補助類型や任意後見制度が新設されたことにより、より判断能力の不十分な人の個々の状況に合わせることができるようになり、また戸籍への記載が廃止され、登記制度が導入されたことが大きな特色です。
ここで、成年後見制度は、大きく分けて法定後見と任意後見に分類されます。
まず、法定後見は、申立権者が家庭裁判所に後見等開始の審判の申立てをして、家庭裁判所が適任者を選任する形で行われます。そして、法定後見はさらに判断能力の不十分の程度によって、後見、保佐及び補助の3類型に分類されます(詳しくは次回ご説明させていただきます)。
一方の任意後見は、本人と任意後見受任者との間であらかじめ決めた任意後見契約の内容に従って、任意後見契約発効後に任意後見人が本人の財産管理を行う制度です。

4.任意後見と法定後見の関係
任意後見と法定後見はどのような関係にあるのか疑問に思われたかと思いますが、基本的には、任意後見契約が登記されている場合には、本人の意思を尊重するということで、任意後見が法定後見に優先します。ただし、例外的に、家庭裁判所が本人の利益のために特に必要があると認めた場合には、法定後見開始が任意後見に優先することになります。
要は、よっぽどのことがない限りは、本人の意思を尊重しようということで、任意後見制度が優先されると理解していただければと存じます。

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