企業法務コラム「有期雇用に関する基礎知識について ~契約期間及び契約の終了にかかる規制~」 | 鹿児島 弁護士|弁護士法人グレイス 鹿児島県弁護士会所属

鹿児島弁護士会所属 | 弁護士法人グレイス 鹿児島を中心とする顧問先300社以上の信頼と実績

弁護士法人グレイス

経営者のためのメールマガジン

close

法律に関する様々な
トピックを弁護士が解説

無料で読めるメルマガ登録はこちら

メールアドレスを入力→
登録ボタンをクリック
(10秒程お待ちください)

  • HOME
  • 弁護士コラム
  • 2017年
  • 企業法務コラム「有期雇用に関する基礎知識について ~契約期間及び契約の終了にかかる規制~」

弁護士コラム

企業法務コラム

有期雇用に関する基礎知識について ~契約期間及び契約の終了にかかる規制~

労務問題

2017/12

弁護士:戸田晃輔

有期雇用に関する基礎知識について ~契約期間及び契約の終了にかかる規制~

1. はじめに

今回のコラムでは、有期雇用(ここでは、期間を定めた雇用契約をいいます)に関する知識についてご紹介いたします。現在の労働基準法や労働契約法には、有期雇用特有の規制が存在します。具体的には、期間、解雇、雇止め(期間満了による契約の終了)、不合理な労働条件の禁止及び無期転換申込権等です。今回は、契約期間とトラブルが多い契約終了に関する規制をご紹介します。

2. 期間に関する制限について

有期雇用において、期間は原則として上限が3年(一定の高度の専門的な業務につく労働者や60歳以上の労働者については5年まで)とされており、下限はありません。ただし、その労働契約により労働者を使用する目的に照らして、必要以上に短い期間を定めることにより、その労働契約を反復して更新することのないよう配慮しなければならないとされています(労働契約法17条2項)。

このように、雇用契約において期間は、法律上の上限を越えなければ基本的に自由設定できます。しかし、特に理由なく1ヵ月など短期期間の契約としてしまうと、更新手続が形骸化してしまい、後述するように雇止めができないなどトラブルの原因となることがあります。そのため、契約期間は、目的に沿って適切な期間を設定する必要があります

3. 契約期間中の解雇について

有期雇用契約を締結している場合、同労働者を契約期間中に解雇するためには、「やむを得ない事由」が必要です(労働契約法17条1項)。この「やむを得ない事由」とは、解雇で必要とされる「客観的に合理的で、社会通念上相当と認められる場合」よりも、さらに限定的・制限的な事由(東京地判平成24年4月17日労経速2150号)を意味します。

そのため、契約期間満了を待つことなく、契約期間の中途で解雇せざるを得ないほどの特別の重大な事由がなければ解雇はできません。したがって、有期雇用の場合、労働契約を終了させる手段としての解雇は紛争が生じるリスクが高いものといえます。

4. 契約期間満了による終了について

期間を定めて雇用契約を締結した場合、その期間が終了すればその契約が終了するのが原則です。 しかし、例外として、①有期労働契約が反復して更新され、雇止めが解雇と社会通念上同視できる場合や②労働者に契約更新されるものと期待することについて合理的な理由があると認められる場合には、労働者からの契約更新の申込みを使用者が拒絶したとしても、その拒絶が認められない場合があります。その結果、従前と同一の条件で労働契約が更新されることになります。

これは、契約更新に対する期待が労働者に存在する場合に使用者の一存により契約を終了させることが信義則の観点から不当と評価できるときに、使用者による雇止めを制限するものです。そのため、有期雇用契約を締結する場合には、契約締結時から労働者に対して契約更新への期待を過度に与えないようにすることが重要となります。

5. 終わりに

今回は、有期雇用の期間に関する制限と契約終了に関する規制を簡単にご紹介しました。契約終了は、トラブルが多い場面となりますので、契約の終了についてお困りの場合にはいつでもご相談いただければと思います。

その他の関連するコラムはこちら

労務問題・労働法コラム 労務問題・労働法コラム
2018/04
労務問題

無期転換制度と雇止め

2018/03
労務問題

問題社員に対する対処法

2018/02
労務問題

有期雇用に関する基礎知識 ~不合理な労働条件の禁止~

2017/12
労務問題

有期雇用に関する基礎知識について ~契約期間及び契約の終了にかかる規制~

2017/10
労務問題

固定残業代制度が有効となるためには?

2017/09
労働法

有期雇用の無期転換申込権について

2017/08
労務問題

就業規則を知って活用する

2017/06
労働法

第13回 均等法及び育介法の防止措置について④~事情聴取後の対応~

2017/05
労働法

第12回 均等法及び育介法の防止措置について③~相談への対応方法~

2017/04
労働法

第11回 均等法及び育介法の防止措置について②~相談体制の整備について~

2017/03
労働法

第10回 均等法及び育介法の防止措置について①

2017/02
労働法

第09回 マタニティーハラスメント事件 ~広島中央保健生協事件~

2016/12
労働法

第08回 均等法と育介法の改正内容の概要

2016/10
労働法

第07回 ハラスメント問題について

2016/09
労働法

第06回 賃金(2)ー賃金から控除することができる費用って何?ー

2016/08
労働法

第05回 賃金(1)ー労働法が適用される「労働者」とはどんな従業員のこと?ー

2016/07
労働法

第04回 解雇(4)ー解雇をするために必要な手続って?ー

2016/06
労働法

第03回 解雇(3)ー従業員の私生活上の非行を理由に解雇はできるのか?ー

2016/05
労働法

第02回 解雇(2)ー従業員の職務懈怠があれば解雇は有効?ー

2016/04
労働法

第01回 解雇(1)ー解雇が無効となると、使用者側にはこんなリスクが!ー

弁護士コラム カテゴリー一覧

  • 労務問題・労働法コラム
  • 知的財産権コラム
  • 法改正コラム
  • 下請法コラム
  • 個人情報コラム
  • その他のコラム
■HOME ■事務所紹介 ■弁護士紹介 ■弁護士費用 ■アクセスマップ
契約書の相談 債権回収の相談 消費者問題の相談 労務問題の相談
労使紛争の相談 不動産問題の相談 再生・倒産の相談 会社法の相談
顧問弁護士の相談 債務整理の相談 離婚の相談 交通事故の相談
弁護士法人グレイス

弁護士法人
グレイス

〈鹿児島事務所〉
鹿児島県鹿児島市金生町1-1
ラウンドクロス鹿児島6階

Accessmap

〈鹿児島事務所〉鹿児島県鹿児島市金生町1-1 ラウンドクロス鹿児島6階

Area

鹿児島県
全域

弁護士法人グレイス
債務整理相談サイト
交通事故相談サイト
離婚問題相談サイト
相続トラブル相談サイト
高次脳機能障害相談サイト
技能実習制度相談サイト

鹿児島の弁護士による中小企業法律相談
© Copyright 2017 弁護士法人グレイス 
All Rights Reserved.

鹿児島弁護士会所属 弁護士法人グレイス
〒892-0828 鹿児島県鹿児島市金生町1-1
ラウンドクロス鹿児島6F(鹿児島事務所)
TEL:099-822-0764 FAX:099-822-0765