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70歳までの就業機会の確保について弁護士が解説

70歳までの就業機会の確保について弁護士が解説

平成25年に施行された高年齢者等の雇用の安定等に関する法律(以下「改正高年齢者雇用安定法」)により、65歳未満の定年制を採用する会社は、

  • ①定年の引き上げ
  • ②定年制の廃止
  • ③継続雇用制度の導入

のいずれかの措置を講ずることが義務化された。

多くの会社では、正社員の定年を60歳としたうえで、③の雇用確保措置として65歳までの継続雇用制度を導入している。

なお、会社が雇用確保措置として継続雇用制度を導入する場合には、希望者全員を対象とする必要があるが、高年齢者雇用安定法の施行日(平成25年3月31日)までに労使協定により継続雇用制度の対象者を限定する基準を定めていた会社には、経過措置として、老齢厚生年金の報酬比例部分の支給開始年齢以上の年齢の者について、継続雇用制度の対象者を限定する基準を定めることが認められている。具体的には、以下のとおりである。

  • ・平成25年4月1日から平成28年3月31日まで:61歳
  • ・平成28年4月1日から平成31年3月31日まで:62歳
  • ・平成31年4月1日から令和4年3月31日まで:63歳
  • ・令和4年4月1日から令和7年3月31日まで:64歳

定年後再雇用にあたっては、会社が一定の基準を定めて運用することが多い。一例として、以下のような基準が考えられる。

  • ①本人が再雇用を希望し、勤務に精勤する意欲のある者
  • ②直近3年間の人事考課において、人事評価が原則として平均評価以上である者
  • ③直近3年間において減給より重い懲戒処分を受けたことがない者
  • ④直近の定期健康診断の結果で、医師から業務遂行に支障がないとされた者
  • ⑤上記①から④の条件を満たさない者であっても、引き続いて行われる職務との関連性等において、当会社が必要と認める者

令和3年4月より、上記の制度がさらに改正され、以下のとおり変更されている。

  • ①定年を70歳に引き上げ
  • ②70歳まで継続雇用する制度の導入
  • ③定年制の廃止
  • ④70歳まで継続的に業務委託契約を締結する制度の導入
  • ⑤70歳まで継続的に以下の事業に従事できる制度の導入
  •  -事業主が自ら実施する社会貢献事業
  •  -事業主が委託、出資(資金提供)等をする団体が行う社会貢献事業

現時点では、今回の改正は、あくまでも会社に努力義務を求めるものであり、違反による罰則はない。そのため、当面の間は、現在の制度に基づく運用が依然として主流になるものと考えられる。

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