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企業法務コラム

コロナ禍で注意すべき従業員の休業について

2021/07/13
コロナ禍で注意すべき従業員の休業について

新型コロナウイルスの猛威は留まるところを知らず、収束の見通しが立たない状況が続いています。企業様の中には、従業員が新型コロナウイルスに感染した、又は、感染が疑われる状況に遭遇したという方も増えておられるのではないでしょうか。

新型コロナウイルス感染に伴う休業については、労使双方ともに関心の高い事項かと存じます。以下では、コロナ禍で注意すべき従業員の休業について、弁護士が解説します。

1. 休業手当について

休業手当について

労基法26条は、「使用者の責め帰すべき事由による休業」の場合、会社に休業手当の支払義務を課しています。支給金額は平均賃金の60%以上と定められています。休業手当の支払いは、労使間で合意したとしても免れることはできません。労基法26条は強行規定と解されており、これに反する労使間の合意は無効とされます。

2. 新型コロナウイルスと休業手当

休業手当の支払義務が発生するかのポイントは「使用者の責めに帰すべき事由」が認められるか否かです。休業手当という制度が労働者の最低限の生活保障を目的としておりますので、裁判所は、休業手当の支払義務の発生を否定することについて非常に消極的で、天変地異等の不可抗力の場合でなければ支払義務を否定していません。

それでは新型コロナウイルスを理由とする休業はどうでしょうか。ケースごとに整理すると以下のとおりになります。

2-1. 従業員が新型コロナウイルスに感染したことが明らかな場合

従業員が新型コロナウイルスに感染したことが明らかな場合

新型コロナウイルスに感染した場合、従業員に就業制限が課せられるため、一般的には「使用者の責めに帰すべき事由による休業」に当たらないと考えられます。したがって、休業手当を支払う必要はありません。

2-2. 従業員が新型コロナウイルスに感染したと疑われる場合

従業員が新型コロナウイルスに感染したと疑われる場合

この場合は、まずは各都道府県の受診・相談センターに相談をする必要があります。そのうえで、従業員が職務継続が可能であるが、使用者の判断で休業をさせる場合は、使用者の責めに帰すべき事由による休業」に該当し、休業手当の支払義務が発生すると考えられます。

2-3. 従業員が感染の疑いがあるとして自主休業した場合

従業員が感染の疑いがあるとして自主休業した場合

行政機関から発熱が疑われる場合には不要不急の外出を控えて休業するようアナウンスがされているため、従業員の側としては、休業手当の支払い等を受けることができると考えられるかもしれません。しかし、新型コロナウイルスの感染が確認されていない以上、発熱等の症状があったとしても、通常の病欠と同様に取り扱わざるを得ません。したがって、休業手当の支払義務は発生しないことになります。

従業員に対しては、私病休暇制度等の活用を行っていくことになります。

2-4. 緊急事態宣言に伴う休業要請に基づき従業員を休業させる場合

緊急事態宣言に伴う休業要請に基づき従業員を休業させる場合

「使用者の責めに帰すべき事由」に該当するか否かは、①その原因が事業の外部より発生した事故であること、②事業主が通常の経営者として最大の注意を尽くしてもなお避けることのできない事故の2つの要件から判断されると解されています。

休業要請に基づき事業を休業する場合は、①の要件は満たすと考えられます。一方で、②の要件については、業種や業態によって判断は分かれるところです。

在宅勤務などの方法により従業員を業務に従事させることが可能な場合には、在宅勤務の可否を十分に検討する等を行い、休業の回避のため最善の努力を尽くす必要があります。「使用者の責めに帰すべき事由に休業」に該当するとされた場合、事後的に支払義務を負うことになりますので、専門家である弁護士にご相談のうえ対応することをお勧めいたします。

労働者の休業に関しては種々の制度が存在するため、企業が制度を混同しているケースが多々みられます。新型コロナウイルスの情勢に応じた対応も求められますので、弁護士にご相談しながら対応をしていくことをお勧めいたします。

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