企業法務コラム
発信者情報開示請求
インターネット上における投稿記事の発信者を特定する手続である発信者情報開示請求は、プロバイダ責任制限法を根拠になされる手続です。
インターネットには①投稿者がインターネットサービスプロバイダ(ISP)に接続をし②SNS等のコンテンツプロバイダへとアクセスするという経過を辿ります。
発信者を特定するには、上記の順番とは逆に①SNS等のコンテンツプロバイダに対してIPアドレス等の開示を求め②IPアドレスからインターネットサービスプロバイダを特定し③インターネットサービスプロバイダに対して住所や氏名等の契約者情報の開示を求める、という流れを辿ります。
これは、SNSが無料で使えるものが多く、そもそもコンテンツプロバイダは契約者の個人情報を保有していないことが多いことから、このような経過を辿ることとなっています。
開示を求める側として、プロバイダ責任制限法の最大の問題点は、プロバイダにIPアドレス等の情報の保有期間を法定していない点にあります。
そのため、プロバイダによって、情報の保有期間が様々で、概ね3ヶ月から6ヶ月の保有期間であることが多いです。
発信者情報開示請求は①コンテンツプロバイダへの仮処分②インターネットサービスプロバイダへの裁判と2つの手続を経ます。
上記の保有期間終了までに①が終わり、インターネットサービスプロバイダを特定するところまでは進んでいないと、発信者の特定は困難となります。
そのため、発信者を特定するためには「投稿された日時からいかに迅速に弁護士に相談をするか」が極めて重要です。
弊所は東京、神戸、福岡、熊本、鹿児島と全国各地に拠点を設けており、場所に関わらず顧問契約をいただいております。
コンテンツプロバイダには東京や海外が本店所在地の企業が多い関係で、裁判手続は東京地裁で行われることが大半です。
現在の東京地裁民事9部における仮処分の全事件のうち、60%以上をこの発信者情報開示請求及び投稿記事削除のインターネット関連事件が占めると言われます。
そのため、インターネット関連事件を取り扱う法律事務所も東京に拠点を構える事務所がほとんどです。
弊所では全国各地の企業様に対して、インターネット関連事件に関する高品質なリーガルサービスを提供することが可能です。
口コミサイトで根も葉もない投稿をされた、まとめサイトで取り扱い商品が酷評されている、SNSで社員が誹謗中傷の被害を受けている等、インターネットに関連するトラブルに巻込まれた際は弊所にご相談ください。
監修者
弁護士法人グレイス企業法務部
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