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解決事例

【118】求人をしたいと考えていた会社が、人材紹介サービスを提供する業者に人材紹介の依頼をして紹介を受けた求職者に対し、同社が採用に関して直接連絡をとったところ、人材紹介会社から規約違反を理由に違約金を請求された事案

2020/03/13
相談分野
消費者トラブル
業種
医療機関

1. 相談内容

医療業を営むX社は、新たな人材を求めるため、人材紹介サービスを提供する業者Y社に人材紹介を依頼した。その後、X社はY社により求職者Aを紹介されたことから、Aと面談を実施した。しかしながら、X社はAの医療業の経験が浅く、業務を遂行させることに不安を感じたことからY社に対してAを採用しない旨の連絡をした。
ところがその後、X社はAの面談時における就労意欲の強さ等に興味があったことから、Aに対し直接連絡を入れ、一定期間、就労体験をしてみないかとの提案をした。X社がAに対し同提案をしたことを知ったY社は、X社に対し、人材紹介規約に基づく違約金を請求した。
なお、同規約においては、Y社から人材紹介を受けた者がY社を介することなく求職者に直接連絡をした場合には、その求職者に支払われる予定である1年間の給与相当額を違約金としてY社に支払わなければならない旨の定めがあった。

2. 争点

X社はY社に対して違約金の支払義務を負うか。

3. 解決内容

X社とY社との間における任意の交渉により、当初予定されていた違約金を一定程度減額した上での和解成立。

4. 弁護士の所感

契約内容は、それが公序良俗に反するものであったり、強行法規と呼ばれる法令に違反している等の事情がない限りは、契約当事者間が自由に定めることができるのが大原則であり、これを契約自由の原則といいます。
 
本件におけるX社の定めた違約金に関する規定も、違約金の額が社会的相当性を欠く程度に高額に及ばない限り、契約自由の原則から有効であると考えられます。
もっとも、本件のように人材紹介会社を介さずに求職者へ直接連絡をした場合にその者の1年分の給与相当額を違約金とすることは、高額に過ぎると解釈する余地こそあります。
しかしながら、人材紹介サービスは、人材を紹介し雇用関係が現に実現した場合にはじめて成功報酬を得られるというビジネスモデルの上に成り立っているものであり、人材紹介会社を介さない採用プロセスを禁じることには十分な合理性が存在します。
 
従いまして、給与1年分相当の違約金を仮に課したとしても、同サービスにおける違約金として無効といえる程度に高額であるとは評価されないものと考えられます。
 
人材紹介サービスに限らず、各種規約にサインをする場合には、専門家に事前相談のうえ、少なくともどのような場合に違約金等の制裁が課せられるのかを確認することが極めて重要となります。

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