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セクハラについて弁護士が解説

投稿日:
更新日:2022/07/12
セクハラについて弁護士が解説

1. セクハラとは?

セクハラとは?

セクシャルハラスメント(以下「セクハラ」といいます。)とは、職場における相手方の意に反する性的言動による嫌がらせと一般的に考えられています。

また、法律では、職場において行われる性的な言動に対するその雇用する労働者の対応により当該労働者がその労働条件につき不利益を受け、又は当該性的な言動により当該労働者の就業環境が害されることとされています。

なお、一般的にセクハラと聞くと、主として男性から女性に対して行われる不快な性的言動と考えられていますが、近年、男性が女性をセクハラで訴えるという例も出てきています。

2. セクハラの2つの類型

セクハラは、大きく分けて2つ分類されています。ます、1つ目は、対価型ハラスメントといわれるものです。これは、職場において労働者の意に反して行われた性的な言動に対する労働者の対応により、当該労働者が労働条件について不利益を受けることをいいます。例えば、上司の性的な関係を求めそれを拒否した部下を減給するなどが考えられます。

2つ目は、環境型ハラスメントといわれるものです。これは、労働者の意に反して行われた性的な言動により、労働者の就業環境が害されることをいいます。例えば、労働者の抵抗があるのにもかかわらず、性的な言動を行い、労働者の就業意欲が低下することなどが考えられます。

3. セクハラの行為態様とは

セクハラの行為態様としては、

  • ① 性的関係を強要する行為(暴行・強迫又は自らの地位を利用して関係を迫る等)
  • ② 身体接触を伴う行為
  • ③ 性的な発言・態度(スリーサイズを聞く又は体調の悪そうな女性に「今日は生理日か」「もう更年期か」などということ等)

が挙げられます。

①の性的関係を強要する行為は当然違法です。②身体接触を伴う行為は①性的関係に至らない行為でも、行為態様、接触の部位によっては違法と考えられます。そして、③性的な発言・態度については、拒絶の意思を表示しているのにもかかわらず執拗に及ぶ場合にはセクハラと判断される可能性があります。

4. どんな行為がセクハラに該当するのか

セクハラに当たるかどうかは、事案ごとの個々の事業を加味して判断する必要があります。

裁判例では、職場において、男性の上司が部下の女性に対し、その地位を利用して女性の意思に反する性的言動に出た場合には、その行為の態様、上司の職務上の地位、年齢、被害女性の年齢、婚姻歴の有無、両者のそれまでの関係、当該言動の行われた場所、その言動の反復・継続性、被害女性の対応等を総合的にみて、それが社会的見地から不相当とされる程度のものであるときは、性的自由ないし性的自己決定権等の人格権を侵害する違法な行為となると判断したものがあります。

5. セクハラに関する法律上の義務

5-1. 使用者の責任(損害賠償責任及びセクハラ防止措置義務)

使用者の責任
  1. まず、使用者は従業員が業務中にセクハラを行った場合には、被害者に対して損害賠償責任を負うことになります。また、セクハラが起きた後の事後対応に不備がある場合にはそれを理由に損害賠償責任を負うこともあります。

  2. 事業主は、法律上、職場におけるセクハラ防止のため雇用管理上必要な措置を講じることが義務付けられています。そして、この必要な措置の内容については、以下のものが挙げられています。

    • ① 事業主の方針の明確化及びその周知・啓蒙
    • ② 相談に応じ、適切に対応するために必要な体制の整備
    • ③ 職場におけるセクシャルハラスメントに係る事後の迅速かつ適切な対応
    • ④ ①から③と併せて相談者・行為者等のプライバシーを保護するために必要な措置を講じ、周知すること及び相談したこと、事実確認に協力したこと等を理由に不利益な取り扱いをしないことを周知・啓蒙すること。

    使用者が厚生労働大臣や都道府県労働局からの勧告を受けても措置を講じていない場合には、企業名公表の制裁を受けることがあります。

  3. その他法律上の責任以外にも、セクハラの存在について報道等がなされた場合には、会社の評判が低下し、従業員の採用も困難になるというリスクも想定されます。

5-2. 加害者の責任

加害者の責任

セクハラを行った者は、被害者に対して不法行為責任を負うため、損害賠償責任を請求されることになります。そしてこの場合の損害としては、治療費、休業損害、退職による逸失利益、自殺に至った場合の逸失利益、慰謝料及び弁護士費用等が考えられます。

また、極めて悪質な行為態様によっては、刑事上の責任を負うこともありえます。

6. まとめ

企業においては、セクハラを予防することが重要であり、さらにセクハラが起きてしまった場合の対応も適切に行わなければなりません。当事務所では企業法務に特化した弁護士が在籍するため、是非セクハラについてご相談いただければと思います。

【著者情報】

企業法務部 部長 福岡県弁護士会(弁護士登録番号:33334)

九州大学大学院法学研究科修士課程 修了

米国Vanderbilt Universityロースクール(LLMコース) 卒業

三菱商事株式会社、シティユーワ法律事務所を経て、現在弁護士法人グレイスにて勤務

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監修者

弁護士法人グレイス企業法務部

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〒105-0012 東京都港区芝大門1丁目1-35 サンセルモ大門ビル4階
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