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企業法務コラム

建設業法の改正

2020/10/14

建設業に強い弁護士なら【建設業の法律相談】

法改正

弁護士:播摩 洋平

建設業法の改正

建設業の皆様への重要なご案内(建設業法改正/2020年10月1日施行)

建設業法の改正が、10月1日から施行されます。今回の改正は、建設業者にとって重要なものが多く含まれておりますので、その概要をご紹介いたします。

1. 工期の適正化

建設業において、長時間労働が常態化していることを踏まえて、以下のような改正が行われました。注文者・建設業者のそれぞれに対して、以下のような規制が設けられています。

・工期の設定に関する基準

7月20日付で、中央建設業審議会より、ガイドライン(「工期に関する基準」)が発行されました。具体的には、工期全般に関して考慮すべき事項(自然要因・休日/法定外労働時間・イベント・制約条件・契約方式・関係者との調整・行政への申請・労働/安全衛生・工期変更等)、工程別に考慮すべき事項(準備・施工・後片付け)、分野別に考慮すべき事項(住宅/不動産分野、鉄道分野、電力分野、ガス分野)等について、個別に考慮要素の考え方を設定するものです。

・著しく短い工期の禁止

注文者は、施工するために通常であれば必要とされる期間よりも著しく短い工期を設定することが禁止されました。

・建設業者の見積り事項の追加

建設業者の見積り事項に、工程ごとの作業・準備に必要となる日数が追加されました。また、下記「請負契約の記載事項の追加」事項も、建設業者の見積り事項として追加されました。

・注文者による情報提供義務

注文者には、工期・請負代金額に影響が生じる可能性がある事象(地盤沈下等)について、建設業者に対して事前に情報を提供する義務があります。

・請負契約の記載事項の追加

工事を施工しない日・時間帯を定める場合には、請負契約書にも明記する必要があります。

2. 処遇の改善

建設業に従事する関係者の処遇改善を目的として、以下のような規制が設けられています。

・社会保険の加入

社会保険の加入が、建設業許可の要件に追加されました。今後、建設業許可を取得/更新する場合に必要になります。

・労務費の現金払い

元請会社は、下請会社に対して、労務費相当部分を現金で支払う必要があります。

3. 人的な条件の緩和

建設業に従事する人材不足を考慮して、以下のような規制緩和措置が設けられています。

・監理技術者の専任義務の緩和/主任技術者の配置義務の緩和

一定の場合に限られますが、監理技術者の専任・主任技術者の配置に関する義務が緩和されました。

・経営管理業務責任者の選任義務の緩和

経営管理業務責任者(建設業の経営に関して5年以上の経験を有する常勤役員等)の選任義務が緩和されました。①常勤役員等の体制が一定の条件を満たしており、適切な経営能力を有すること、②適切な社会保険に加入していることが必要になります。

4. M&Aにおける許可の承継

建設業のM&Aのうち、事業譲渡・合併・会社分割は、M&Aの買収対象となる会社で取得していた建設業法の許可が、M&Aにより引き継がれないという問題点がありました。そのため、建設業のM&Aでは、買収する側が、(同種の建設業法の許可を有していない限り)新規に建設業の許可申請を行う必要があり、タイムラグが生じてしまい、結果として円滑なM&Aの実行に支障が生じていました。この点を踏まえて、以下のような措置が設けられています。

・建設業許可の承継

事前に所轄官庁から許可を受けることが条件となりますが、M&Aの買収対象となる会社で取得していた建設業法の許可が、事業譲渡・合併・会社分割でも、自動的に引き継がれるようになりました。また、個人で建設業許可を取得している方について、相続が発生した場合でも、同様の対応が可能になりました。

5. まとめ

今回の建設業法の改正は、このように、建設業全般に重要な影響があります。改正内容は、建設業法だけでなく、建設業法施行規則・中央建設業審議会のガイドラインも併せて理解する必要があります。

※画像は全てイメージです

このコラムの著者

播摩 洋平 - HARIMA YOHEI -

- 所属
- プロフィール
- 最新担当コラム
建設業法と下請業者の保護 建設業法の改正 コロナ禍と会社の再建 コロナ禍とM&A 第1回 『事業承継』とは何か

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