
企業法務コラム
「品格」とは何か
経営に関わる立場の皆様であれば、経営者としての「品格」について考えたり、他の経営者のお話をお伺いする機会があると思います。他方で、品格とは、目に見えるものではなく、明確な定義があるわけでもありません。曖昧とした部分があります。
このたび、品格について書かれた良書に接する機会がありましたので、ご紹介したいと思います。
「品格を磨く」(高野登著)は、リッツ・カールトン・ホテル日本支社長をはじめとする35年間のホテルマンとしての経験を踏まえて執筆された書籍で、品格とその具体化について書かれています。
まず、著者は、以下のとおり総論を述べています。
「さまざまな視点から品格の本質を考えたとき、どうやら言葉と行動がその大きな要素になるということに思い至りました。組織の一体感は、その構成員がどんな言葉を習慣的に使っているかで決まります。善い言葉が使われている組織には「善の循環」が起きます。悪しき言葉を常習的に使っていると、その組織には「悪の循環」が生まれます。なぜか。それは言葉が行動を決定づけるからです。」
そのうえで、経営者が平素の業務において部下と接するにあたり、以下のような具体的な提示を行っています。
・組織が一体感を持って働ける環境を作ること。
・スタッフ各人を信頼し、創意工夫ができるよう働きかけること。
・部下が出した提案を活かして実現すること。
・リーダーは謙虚さ、感謝を忘れず、最終的な責任を取ること。
・人を動かすには最低でも500回繰り返して指導すること。
このような積み重ねにより相手は自分に関心を持っていることを感じ取り、信頼を得ることができるようになると書かれています。
組織作りに悩む経営者の方には、ぜひともご一読をお勧めいたします。
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