
企業法務コラム
引継ぎの重要性
2022/11/24
組織が拡大するうえで最も重要なことはなにか。
そう問われたとき、私は「引継ぎ」であると答えます。組織が拡大すると人員が流動的となり、引継ぎが不可避的に生じます。私は前職で複数の部署を経験しましたが、充実した引継ぎがされると、後任者のみならず組織全体にポジティブな効果を生むことを実感しました。後任者の業務が円滑に進むだけでなく、その後任者が将来行う引継ぎも前任を踏襲した充実したものになる好循環が生じます。反対に、不十分な引継ぎがなされると、不測の問題が生じやすくなります。また、後任者が多くの問題を抱えた状況で業務遂行を強いられる結果、その後任者が任を離れる際に充実した引継ぎを行うことが難しくなります。
充実した引継ぎを実現するには、組織として引継ぎ事項をある程度統一することが必要と考えます。
引継ぎを担当者任せにすると、どうしても属人的となり、穴が生じやすくなるためです。したがって、組織としては引継ぎの型を用意すべきです。具体的には、「業務の概要」「使用するツール・文献等」「現状の問題の概要と対応状況」「関係者の連絡先」等の例を記載した書式を共有することが望ましいでしょう。
2022年10月1日に施行された改正育児・介護休業法では、男性の育児休暇取得の促進が図られており、今後は一時的に働き盛りの社員が抜ける事態も想定されます。こうした時代の変化に対応するためにも、組織として日頃から引継ぎを充実させることが重要といえます。
このコラムの著者

「その他のコラム」の関連記事はこちら
取り扱い分野一覧
- 不動産問題
-
- 売買契約
- 賃貸借契約
- 土地建物の明け渡し
ご相談のご予約はこちらから
全国対応可能・メールでのお問い合わせは24時間受付