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企業法務コラム

変形労働時間制の誤解

2021/10/21
変形労働時間制の誤解

変形労働時間制を採用している会社は、意外に多く見かけることがあります。

他方で、変形労働時間制の内容を正確に理解している会社は少なく、変形労働時間制を採用することにより、残業代を支払わなくてもよいと誤解しているケースもあります。

変形労働時間制は、どの会社にも汎用できるものではなく、会社の業態からみて導入のメリットがあるかをまず検討すべきものです。

変形労働時間制にはいくつかのパターンがありますが、以下では、もっとも導入比率が高いと思われる「1年単位」の変形労働時間制を例として解説をします。

1年単位の変形労働時間制を導入する場合には、まず、労使協定・就業規則の定めが必要です。

さらに、1年単位の変形労働時間制は、労働者の生活設計に影響を与えるものですので、労働基準法上、幾つかの上限が定められています。主要なものとして、連続労働日数が最大6日、労働時間の上限が1日10時間・1週52時間があります。

1年単位で見たときに、明確な繁忙期が存在する業態の会社は、1年単位の変形労働時間制を採用するメリットがあります。

そのような繁忙期については、あらかじめ、労働基準法が認める上限内(1日あたり10時間、1週あたり52時間)で、1週あたりの所定労働時間を長く(例えば50時間)しておけば、労働基準法が定める年間の総枠内に収まる限り、割増賃金を支払う必要はなくなります。

言い換えると、繁忙期の所定労働時間を長くすることと引き換えに、閑散期の所定労働時間は、労働基準法の原則である1日8時間よりも短くすることにより、1年単位の変形労働時間制を実効的に活用することが可能になります。

繁忙期とそれ以外の期間について、1週あたりの所定労働時間の長短を個別に設定する運用を行っておらず、むしろ、一律に1週あたりの所定労働時間を設定している会社がありますが、これでは、1年単位の変形労働時間制を採用するメリットはないといえます。

また、1年単位の変形労働時間制を採用するにあたり、勤務日・休日等を事前に固定する必要がありますので、勤務の柔軟性は損なわれます。実務上は、1年単位のカレンダーにより、勤務日・休日をあらかじめ定めることが多いですが、実際には、このカレンダーの内容がほぼ遵守されていないケースも見受けられます。これでは、1年単位の変形労働時間制が適法に運用されていないことになってしまいます。

このコラムの著者

播摩 洋平 -HARIMA YOHEI -

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